人生初の「ハイスコア」はパックマンであった。
前回から話は続いているのだが、駄菓子屋【エヅレ】に貼りだしてあったハイスコアの紙に自分の名前が載ったと言うか、駄菓子屋のおばさんが書いてくれたゲームは、パックマンだった。
▼ゲームと自分9 :運命の駄菓子屋【エヅレ】
https://www.high-scorer.net/entry/2019/03/15/000000
その時のエヅレでの最高得点は24万点だったのだが、
「10万点以上いった子は名前を書いてあげる」という話だった。
初めて書いてもらったときは12万点台で、本名で書いてもらっていた。
「ヤンヤン(当時の私のあだ名)はどこに住んでるの?」
「学校では誰と仲がいいの?」
「あ、N子ちゃんの弟か!」
・・・等と、近所のおばちゃんよろしく根掘り葉掘り聞いてきた。
ちなみにエヅレのおばちゃんの近所でのあだ名は「放送局」だった。
エヅレの常連の中学生にも「お前、コーヤマの弟か!」という感じで、私の素性はアッという間に知れ渡っていった。(笑)
エヅレには当時中学2年の子供がいて、風貌が島大輔に似ていた中学校では札付きのワルで、駄菓子屋でも「エヅレくん」と呼ばれて恐れられていた。
エヅレ君はクレイジークライマーが文字通り狂ったように上手かった。・・というのは今考えてみると幻想で、
私がこのゲームが非常に苦手だったため2面でいつも終わっていたのだが、エヅレ君は4面の狭いビルを狂ったように駆け上がってクリアしているのをよく見かけていたからそう見えただけだった。
「この人にとてもピッタリなゲームだ」とか内心思っていたが、そんなことを言うとヤキが入るのは目に見えていたので何も言わなかった。(笑)
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話を元に戻すと、パックマンは店のおばちゃんも自分の名前をハイスコアに貼りだしてあった。
名前を載せられるぐらいだから、おばちゃんもそこそこ上手かったので、初めはコツを全て教えてもらった。
コツというか、パターンを真似しなさいという話なだけだったのだが。
「ヤンヤンね、これは面ごとで全部同じ動き方でいいんだよ。パターンっていうの」
というと、近くにいた姉貴の中学校のクラスメートだったO君が、
「そうそう、パターンだよ、ワンパターン。誰でも出来る。」
と、得意げに語っていた。私は、
「誰がパターンを考えたの?」
とO君に聞いてみると、
「大体バオー(※駄菓子屋のゲーム仲間)が作ってくれたり、バオーもどこからかパターンを仕入れてきてくれるから。俺らはそれを見るだけ。」
という事だった。
「そうか、パターンを作ればいいのか。確かに全員同じことをしているな。」
・・・と思い、パックマンではパターン作りではなく毎日パターンコピーにいそしみ、とりあえずカギの面を拝むことが出来てめでたくパックマンでハイスコアデビューを飾ることが出来たのであった。
この「パターンをつくればいいのか」という話は、かつて石井ぜんじさんがマッピーで同じ体験をしていたことをいつぞやのゲーメストで拝見したのが記憶にあるが、それを見た時には
「みんな同じ体験があるんだなぁ~」
と思ったものだと回想をしつつ、
今回の稿を終わらせて頂くのである。
ZBL-rajiame 拝
▼パックマン
https://bit.ly/2MhutGi
▼クレイジークライマー
https://bit.ly/2T6zbtI